ダリフラ 最終回を終えて

 今年一月から放送していた「ダーリン・イン・ザ・フランキス」、最終回を迎えましたね。単純にTRIGGERが作ったロボットアニメなので期待していたのですが...

 

  完全にグレンラガンですね。実は敵だと思っていた奴が実は味方であり、その敵と共闘して宇宙にいる真の敵を倒すという全く同じ展開に笑ってしまいました。序盤のドロドロした心理描写はいったい何だったのか。二十話近く使って描写した地球の描写とか要らなかったんじゃないのか。
 
 先ほど全く同じ展開だといいましたが、物語の完成度では明らかにグレンラガンのほうが上だと思います。グレンラガンでは主人公たちに確固たる意志があり、真の敵であるアンチスパイラルを倒しヒロインを助け、螺旋族として宇宙を守っていくという話なのですが、ダリフラでの最終決戦に向かう理由は「ロボットが勝手に動く」からというもので、それで倒される真の敵ビルムというのもふがいなさすぎると思います。
 
 
 ビルムでとの戦いで主人公がアルファと一緒にストレリチアに搭乗するのは、明らかにヴィラルのセルフオマージュであるのですが、そのアルファが共闘を始めて十分程度で死んでもなんとも思いません。結局何のために出てきたのか分かりませんでした。
 
 
 最終局面のストレリチア・アパスからストレリチアが出てきてビルムにとどめを刺すシーンもまたセルフオマージュで、キタンの最期のシーンを意識したものだと思いますが...  この大きいロボットの中から小さいロボットが出てくる表現自体は、ラストにふさわしいと思います。しかしロボットに動かされているだけというダリフラの展開では何も湧き上がってこず、キングキタンのギガドリルブレイクのシーンは何度見ても熱くなるものがあります。
 
 あと一話で叫竜との戦いに巻き込まれて死んだと思われたナオミは実は生きてました。そもそもフランクスに乗れない子供は全員消されたのではなく安らかに眠っているだけだったというオチであったのですが、ならばなぜ主人公とナオミだけポットで射出する特別待遇だったのでしょうか。
 
 重厚な世界観を考え付いたはいいものの、最後の展開が思いつかず、とりあえずグレンラガンのセルフオマージュに頼ったつまらない作品だったと思います。しかし序盤の展開はそこそこ盛り上がったのも事実であり、まあまあ楽しめました。TRIGGERの新作アニメが出るそうですが、やっぱり楽しみになっている自分がいます。キズナイーバーダリフラのような尻すぼみの作品にはならないよう願っています。